医療機器メーカーランキング
【売上高・年収】-2020年版-
高齢化の進展や低侵襲治療へのニーズの高まりなどを背景に市場拡大が続く医療機器業界。国内の主な医療機器メーカー28社を、売上高と平均年収でランキングしました。
医療機器メーカー 売上高ランキング
順位 | 社名 | 売上高(億円) | 前年比(%) |
---|---|---|---|
1 | オリンパス(内視鏡事業・治療機器事業) 消化器内視鏡で世界トップシェア(70%超)。腹腔鏡手術など外科領域にも製品領域を拡大。 | 6,418億円 | 1.2% |
2 | テルモ カテーテルやステントなど心臓血管領域に強み。心不全治療用の骨格筋芽細胞シート「ハートシート」で再生医療分野にも進出。 | 6,289億円 | 4.9% |
3 | ニプロ ディスポーザブル機器に強み。透析関連や補助人工心臓・人工心肺が柱。注射針やカテーテルも手がける。 | 4,425億円 | 3.8% |
4 | シスメックス 検体検査用機器・試薬大手。ヘマトロジー分野で世界トップシェア、血液・尿分野でも世界で高シェアを獲得。 | 3,020億円 | 2.9% |
5 | 日本光電工業 医療用電子機器大手。生体計測機器・生体情報モニタ・AEDなどが主力。遠隔医療支援システムなど在宅向け製品も展開。 | 1,850億円 | 3.5% |
6 | フクダ電子 医療用電子機器大手。ペースメーカーや在宅医療機器レンタルが好調。在宅分野や海外事業の強化に向けオムロンヘルスケアと提携。 | 1,334億円 | 2.8% |
7 | オムロン(ヘルスケア事業) ヘルスケア事業の柱は血圧計。家庭用血圧計の世界シェア50%。全体の連結売上高は6,780億円。 | 1,124億円 | ▲2.9% |
8 | コニカミノルタ(ヘルスケア事業) X線画像診断システムや超音波画像診断装置に強み。全体の連結売上高は9,961億円。 | 878億円 | ▲3.4% |
9 | メニコン(コンタクトレンズ関連事業) 日系大手コンタクトメーカー。コンタクトレンズが売上の柱だが、一部動物医療事業なども手がける。全体の連結売上高は845億円。 | 829億円 | 4.4% |
10 | 島津製作所(医用機器事業) 分析・計測機器大手。医療機器ではX線TVシステムや血管撮影システムなど画像診断機器を展開。全体の連結売上高は3,854億円。 | 702億円 | 1.6% |
11 | 日機装(医療部門) 医療部門の主力は人工腎臓などの透析関連。人工膵臓など新規領域の製品を育成中。全体の連結売上高は1,658億円。 | 620億円 | 2.0%※1 |
12 | JMS ディスポーザブル機器が柱。輸液・輸血用回路や透析に強み。人工心肺装置やペースメーカーも。 | 586億円 | 0.9% |
13 | 朝日インテック カテーテルが主力。循環器向けを中心に、末梢血管・腹部血管・脳血管の各領域にも製品展開。ガイドワイヤーは世界有数のシェア。 | 572億円 | 14.2%※2 |
14 | 日本ライフライン 心血管領域に強み。自社製品に人工血管やステントグラフトなど。代理店機能も持ち、ペースメーカーなどを輸入・販売。 | 518億円 | 13.8% |
15 | トプコン(アイケア事業) 眼科用機器に特化。眼圧計や眼底カメラ、治療用レーザーなどを展開。全体の連結売上高は1,389億円。 | 448億円 | ▲6.1% |
16 | ホギメディカル キット製品や不織布製品など、ディスポーザル機器が主力。キット製品の受発注システム「オペラマスター」の拡大に注力。 | 372億円 | 1.4% |
17 | ナカニシ 歯科医療機器で世界トップクラスのシェア。エアータービンなどが主力。売上高の約80%が海外。 | 354億円 | ▲3.0%※1 |
18 | シード コンタクトレンズ事業を中心に展開。眼鏡や眼内レンズも手がける。自社製造1日使い捨てレンズが主力。 | 318億円 | 7.8% |
19 | 松風 歯科用材料・機器大手。人工歯や研削材などが主力。プロ向けネイル事業も展開。 | 261億円 | 4.8% |
20 | 川本産業 ガーゼや脱脂綿などの衛生材料が中心。17年、医療・衛生材料のメーカー浙江川本衛生材料有限公司を子会社化。 | 250億円 | 5.9% |
21 | 川澄化学工業 ダイアライザーや血液回路など透析機器に強み。バッグやフィルター、ステントなど血液・血管分野も。 | 223億円 | ▲7.5% |
22 | メディキット 透析用留置針が柱。造影・治療用のカテーテルにも強み。主に輸液の投与に使われる静脈留置針の売上も拡大。 | 199億円 | 7.6% |
23 | マニー 縫合針やナイフなどの外科治療機器と、歯科治療機器の2本柱。世界120ヶ国以上で使用されており、海外売上比率は70%以上。 | 183億円 | ▲9.0%※3 |
24 | 日本電子(医用機器事業) 自動分析装置、検体搬送システム、臨床検査情報処理システム、全自動アミノ酸分析機に強み。全体の連結売上高は1,172億円。 | 168億円 | ▲1.8% |
25 | リオン(医療機器事業) 補聴器が主力。専門店を持っており、販売網も強い。耳科関係の検査機器も。騒音・微粒子計測器で環境分野でも事業展開。 | 122億円 | 5.2% |
26 | クリエートメディック シリコン製カテーテルが主力。泌尿器・消化器を中心に外科や血管でも製品展開。 | 108億円 | 0.0%※1 |
27 | テクノメディカ 受付から検査前の準備作業を自動化する採血管準備装置を開発。同装置と採血管などの消耗品が柱。 | 98億円 | 5.4% |
28 | 大研医器 院内感染防止関連や麻酔関連の製品が中心。主力は真空吸入器。輸液ポンプなどの注入器や、無菌水製造装置も展開。 | 85億円 | 1.2% |
2019年度の各社の発表資料をもとに作成
※1…2019年12月決算
※2…2019年6月決算
※3…2019年8月決算
全体的に、昨年よりもわずかに増収となりました。今年は順位の変動が少なく、トップ10は昨年のランキングから変動はありませんでした。
トップはオリンパス。新型コロナウイルスの影響を受けたものの、中国を中心に海外売上が好調で、売上高は過去最高の6,418億円(前年比1.2%増)となりました。2位のテルモは、売上高6,289億円(4.9%増)で過去最高を記録。全カンパニーが増収しており、中でも心臓血管カンパニーが好調で、トップ10の中で最も大きく伸びる結果となりました。3位のニプロは売上高4,425億円(3.8%)で増収。国内外で透析関連製品が伸びたことと、医薬品受託が好調でした。
売上を大きく伸ばし、二桁の増収となったのは、13位の朝日インテック(売上高572億円・14.2%増)と14位の日本ライフライン(売上高518億円・13.8%増)。朝日インテックはメディカル事業の海外売上を中心に好調で、昨年に引き続き二桁の増収となりました。日本ライフラインは、外科関連の一部商品が販売終了したことによる影響があったものの、新たに販売をはじめたCRM関連製品が好調で大きく増収しました。
医療機器メーカー 年収ランキング
順位 | 社名 | 19年度年収(万円) | 前年比(%) | 平均年齢(歳) |
---|---|---|---|---|
1 | 日本光電工業 | 855.6万円 | 0.8% | 41.1歳 |
2 | オリンパス | 850.5万円 | ▲1.9% | 42.2歳 |
3 | 日本ライフライン | 843.4万円 | 1.0% | 39.2歳 |
4 | オムロン | 828.9万円 | 0.9% | 44.6歳 |
5 | 島津製作所 | 816.4万円 | ▲0.6% | 43.0歳 |
6 | シスメックス | 800.2万円 | 2.3% | 41.2歳 |
7 | 日本電子 | 783.3万円 | 4.3% | 44.6歳 |
8 | フクダ電子 | 780.1万円 | 0.3% | 42.5歳 |
9 | トプコン | 764.9万円 | 0.5% | 44.2歳 |
10 | リオン | 761.3万円 | 2.8% | 41.1歳 |
11 | 松風 | 755.5万円 | ▲0.9% | 43.7歳 |
12 | テルモ | 749.4万円 | ▲0.5% | 41.4歳 |
13 | マニー | 742.8万円 | 3.0% | 41.0歳 |
14 | コニカミノルタ | 728.3万円 | ▲2.9% | 45.6歳 |
15 | テクノメディカ | 641.7万円 | 3.3% | 39.1歳 |
16 | 日機装 | 635.8万円 | 3.2% | 41.8歳 |
17 | 朝日インテック | 609.3万円 | ▲0.2% | 36.3歳 |
18 | メディキット | 590.2万円 | ▲0.3% | 38.9歳 |
19 | クリエートメディック | 587.2万円 | 0.9% | 44.2歳 |
20 | ホギメディカル | 581.7万円 | ▲1.7% | 40.8歳 |
21 | ナカニシ | 575.4万円 | 1.4% | 40.2歳 |
22 | 大研医器 | 570.4万円 | ▲2.5% | 40.8歳 |
23 | メニコン | 568.9万円 | 0.5% | 38.9歳 |
24 | ニプロ | 536.9万円 | ▲9.8% | 40.7歳 |
25 | シード | 524.7万円 | 0.6% | 33.8歳 |
26 | 川本産業 | 494.0万円 | 0.3% | 41.7歳 |
27 | 川澄化学工業 | 482.3万円 | 8.1% | 40.1歳 |
28 | JMS | 466.4万円 | 0.8% | 40.3歳 |
2019年度の各社の発表資料をもとに作成
平均年収ランキングでトップになったのは、売上高では5位の日本光電工業。19年度の平均年収は855.6万円(平均年齢41.1歳)で、昨年から1つ順位を上げました。2位には売上高1位のオリンパス(850.5万円・42.2歳)、3位は日本ライフライン(843.4万円・39.2歳)が続きます。4位のオムロン、5位の島津製作所、6位のシスメックスまでが800万円を超える結果となりました。前年比では、ニプロが24位と昨年より6つ順位を落とし、-9.8%と大きく減少しています。
平均年収の上位はX線関連装置や画像診断システムに強みを持つ診断メーカーが中心です。
28社の平均は675.9万円(41.2歳)と昨年よりも0.4%上がりました。
全産業の平均年収441万円(※)と比較すると、年収水準は高めといえます。
(※)…国税庁平成30年分民間給与実態統計調査結果
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/minkan/index.htm
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